サキュバスの晩餐

sakyunの日記

天気図を何度か見た日だった

のんびりと海の上で大きく育ちつつあるらしい台風は、ゆっくりゆっくり動いているらしくそろそろ来るんじゃないかとはらはらさせるばかり。あたしゃ佐々木小次郎じゃなぁーいっ!それに台風は宮本武蔵ではありません。そもそも台風と決闘したい人なんているわけない。
風で倒れた自転車を暗闇の中物置にしまいながら、蒸し暑い夜風に吹かれてきました。まだ大雨の兆しはなかった。

小さな野心と 壊れちゃった希望のカケラと 貧しさに泣きそうになっても、考えるくらいは自由だよね、豊かで輝かしい夢。
隣の家のトンカラトンカラ深夜大工している物音や近隣の子供達の泣き叫ぶ声がさわがしく、風が吹いても揺れ地震との区別がつかないほどひんぱんに揺れ、暖かい日も風の日も下水と汲み取りトイレのにおいが近辺にただよい、天井のシミは黒カビか雨漏り跡か謎の文様を描き、部屋の至る所歪んだ柱と隙間だらけで、暑い日はより暑く、寒い日はより寒いこの長屋住まい。夜は出入りの車の音とドアの音が鳴り響き、虫と蛙と猫達の声が響く。どうかこんなところに台風が来ませんように。ここの強度はきっと三匹の子豚にでてくる わらのおうちと 同じくらいなんだろうと思われる。