サキュバスの晩餐

sakyunの日記

押し入れの整頓をしてみた

わたぼこりを掃き出しながら、古いアルバムを取り出してつめ直した。
こういう片付けごとをすると 目的もないのについつい手に取った
アルバムを開いては眺めてしまう。

私の子供の頃のアルバム。
父も母も若いなー、背景はそこかしこモロに濃い昭和を醸し出している。
小さな頃のわたしは天真爛漫に笑っている写真ばかりだ。
(いまは無邪気に笑うことはない。むしろ息子相手に怒ってばかり)

わたしの結婚式の写真もあった。
自分で言うのもなんですが 花嫁さん、華やかに輝いてますな オホホ!
ひとりで自画自賛の嵐だす。

当時オットになった人も一緒に写っているのですがなんの感情も湧いてこない。不快感もないし、なんだろうな?

ぼんやりと ページを繰っては 眺めているうちに
アルバムに綴られた写真の記録と いまの現実との間に時間のつながりが
だんだんと希薄になってくるような感覚に陥った。

これは ほんとうに 私の人生だったのだろうか。
だれかに植え付けられた偽物の記憶だったりするんじゃなかろうか。

アルバムの中のわたしが 今の私を見たら驚くに違いない。
「なぜ そこにいるの?未来のわたしが そんなところにいるわけがない。」


実は 偽者は今のわたしのほうなのかも?しれない